Ananda Yoga

瞑想の4つの柱|ヨガインストラクター養成エッセイ

瞑想の4つの柱

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瞑想の4つの柱

1.アーサナ=瞑想のための体の準備
2.意識=「アーサナ」「呼吸」「リラクゼーション」を繋げる意識
3.呼吸=瞑想に関わる呼吸法4.リラクゼーション=潜在意識へのアプローチ
5.瞑想を習慣化するための提案
6.まとめ
7.終わりに

1.アーサナ

アーサナ[座法]とは、快適で安定感のある姿勢をいう(ヨガスートラより) 。アーサナとは瞑想の座法を含む、ヨガのポーズを意味します。 アーサナの効果によって、身体の痛みを感じず身体のことを忘れるくらい快適に座れることができるようになれば、瞑想に没頭することができます。アーサナは、瞑想によって長時間座り続けることのできる身体を作っていくことが目的となります。

また、強く健康的な心と体はアーサナの目的でもあります。 柔軟性や、凄いポーズにとらわれなくても大丈夫です。

簡単で退屈だなと思われてしまうアーサナが、実はものすごい効果を持っていることもあるのです。 大切なのは、他と比べることはせず、今の自分の状態をあるがままに受け入れ、今やれることを毎日、心を込めて行っていくことです。

心を込めるということは祈りと同じで、それは身体に伝わって少しずつ柔軟になっていきます。 アーサナは、呼吸と動きを合わせ、意識的に行っていきます。 プラーナヤーマ(調気)の前に行うのがお勧めです。

2.意識

意識的でいること=気づき
ヨガでは、「意識」という言葉がたくさん出てきます。

「呼吸に意識を向ける」「動きや感覚に意識を向ける」など、意識を使うことがとても大切だからです。呼吸と動きを合わせて、そこに「意識」を向けることができてはじめて「ヨガを行っている」となるのです。

また瞑想の訓練でも「意識」を使って深いリラクゼーションへと誘導し潜在意識へとアプローチしていきます。「意識」がなければ、瞑想はできないのです。

ぜひヨガのトレーニングすべてに意識的でいましょう。

3.呼吸

私たちは普段、ほとんど意識せずに呼吸を行なっていますが、呼吸はとっても大切な行為です。実際多くの人は、肺の機能の多くを使っていないそうです。 人間の体は使わないとどんどん退化し機能しなくなってしまいます。誰にでもできる訓練を行うことでそれを防ぐことができます。

ヨガの呼吸法には様々な方法がありますが、その中から今回は2つご紹介したいと思います。

まず1つ目に、日常のトレーニングとしてもお勧めしたいのが「ヨガ呼吸」という呼吸法です。ヨガ呼吸は、「腹式呼吸」と「胸式呼吸」そして「鎖骨呼吸」を合わせて、息をめいいっぱい吸う、息をしっかりと吐き切るといった「ゆったりと深い呼吸」を繰り返し行っていく方法です。すべての呼吸は鼻で行います。

続けていくと、病気になる心配が減り、平静さ、思考が明らかでハッキリし、腹部臓器のマッサージ効果、バイタリティーなどの効果を得ることができ、また呼吸筋を鍛えその機能を最大限に使うことができます。寝る前にベットの上で横になり数分間行うのもお勧めです。

そして2つ目は、ナディショダナ(片鼻呼吸法)です。

ナサグラムドラ(鼻先のポジション)顔の前においた指を使って鼻の呼吸をコントロールして行っていく方法です。
効果として、身体全体に流れるプラーナ(気・生命力)の通路を浄化し、つまりを取り除くことでプラーナ(気・生命力)が自由に流れ、身体が健康になり、安定した心の状態を得ることができます。また、集中力が増し心が安定するので、瞑想の前にお勧めの呼吸法です。

ナディショダナには、4つのステージがあるので、まず最初のステージからひとつひとつ段階を踏んで練習することが大切です。

また現代医学において、呼吸を整えることが脈拍を正常化させる方法であることや、血圧以外にも心拍数(脈拍)が寿命に及ぼす影響も調査され医学的見地からも、「リラックスした状態で呼吸を整える」ことが効果的であると発表されています。スウェーデンではヨガ呼吸とほぼ同じような呼吸法を300近い病院でリハビリとして行っているようです。

4.リラクゼーション

ヨガの神髄はリラクゼーションです。
アーサナ、呼吸、そして瞑想、どの訓練においても必ずリラックスしていることが重要になってきます。リラックスできるようにヨガの訓練システムを使って肉体、感情や精神などの様々な緊張を取り除いていきます。

リラクゼーションの効果として、完全な休息と活力をよみがえらせ、強いやる気を得ることができます。また、落ち着いた心によって現実的に物事を見ることができ、効率的に動くことができます。さらに自分や周りへの態度が変わり、人生がよりHAPPYになるでしょう。

瞑想の訓練を深めるためにも、このリラクゼーションがとても必要になってきます。 リラクゼーションによって心の問題を取り除き、さらにその心はより良いリラクゼーションを導くといった良い循環を目指していきます。

5.瞑想を習慣化するための提案

瞑想をスタートさせるのに難しく考える必要はありません。もちろん、ヨガや瞑想への興味を持つことは大切です。朝起きたら、まず静かに5分~10分座ることから始めてみましょう。 なるべく同じ時間に同じ場所です。

慣れてきたら自分の好きなルーティーンを作っていきます。 もちろんこのまま少しづつ時間を延ばしていってもかまいません。

提案として例えば、お香を焚く、白湯を飲む、はちみつをなめる、マントラや音楽をかける、歯を磨く、シャワーを浴びてすっきりしてから、など、人によってそれぞれ好みのルーティンが作れると思います。大切にしたいのは、自分にとって心地のいいこと、気持ちのいいこと繋げることです。そうすれば自然と行えるし続けることが苦ではないと思います。

またそこにあまりにも強くこだわり過ぎないのも大切です。 日々のお気に入りのルーティンが(場所が違う、道具が揃わないなど)どうしても出来ないこともあるでしょう。 しかし、少しの時間でも毎日続けることが大切なのです。そういった時、「場所」はいつでもあなたの中にあります。そうして視点を変えてみるのです。

お気に入りの道具を揃えることができない日でも、座って目を閉じていくとその奥深くには人生を変えるくらいの素晴らしいギフトがあなたを待っているのです。 喜びと瞑想への理解はやはり毎日の習慣でしか経験することができないので、ぜひ続けるコツを掴んで瞑想のある人生を楽しんでいただけたらなと思います。

6.まとめ

ヨガを実践して瞑想を続けていくと
*本当の自分が見えてくる。
*本当に自分がやりたいことやるべきことが見えてくる。
*本当に自分が必要としているものがわかってくる。
*まわりや相手のことを深く理解できるようになる。
*揺るがない安心と決断力、自信を得ることができる。
*もの凄い力を発揮することができるようになる。

その他にもたくさんの変化を感じることができるでしょう。
私たちは毎日、沢山の選択と決断を行って生きているので本質を見抜く力は必要です。 すべての人は潜在意識をもっています。その潜在意識の中には「ごみ」と呼ばれる不純物がたくさんあります。

実は、その「ごみ」を取り除いていく方法が瞑想なのです。 言い換えると、その「ごみ」は瞑想によってでしか取り除くことはでいないのです。 また、訓練には気を付ける点もあるのですが、きちんとルールを守れば瞑想は誰にでもすぐに行うことができます。

7.終わりに

ヨガに何となく興味があっても、柔軟性のことや菜食主義、一部の限られた人たちが行う世界などの軽い誤解やイメージ、またヨガを知らなかった方にも、瞑想=「アーサナをする意味」・「呼吸、リラクゼーションの大切さ」・「そして意識の存在」を理解し、いま一度、ヨガは誰にでも行うことができると知ってほしいと思います。

その効果の素晴らしさを知って魅力を感じていただけたら、ヨガを始めるきっかけにもなり、うまく瞑想を習慣化することができれば効果を実感して、きっとヨガ=瞑想を好きになると思います。

また「ひとまず、座ってみませんか」と問いかけることで、ヨガが始まり「何となく気持ちいい」から「ヨガをする意味」が分かり、少しずつヨガを楽しむ世界が広がっていけばいいなとも思います。


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